タロットカードを使って占う方法を「タロット占い」と呼びます。
カード自体は比較的シンプルにできているため、カードの持つ意味と操作方法さえ理解すれば、
相談者のあらゆる側面を占うことができます。
西洋占星術や四柱推命などの占いが長期スパンを占うことに適しているのに対しタロット占いは
短期間の問題を占うことに適しています
例えば、「何歳で結婚するのか」とうい質問よりも「今取り組んでいる仕事は成功するのか」など、
数ヶ月で結果の出るような短いスパンの内容を占う方が適していると言えます。
タロットカードは「大アルカナ」と「小アルカナ」に分かれており、78枚のカードで構成されています。
1枚のカードに正位置と逆位置があり、正位置には良い意味合いが多く、逆位置には好ましくない意味が多くなっています。
大アルカナはタロットの主要なカードで0番から21番までの番号が割り振られています。
デッキによっては番号が入れ替わっているカードがあります。
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小アルカナのカードと合わせてフルセットと呼ばれますが、大アルカナのカードだけでも
1枚1枚に様々な意味が含まれているため、大アルカナのみで占うこともできます。
小アルカナを構成する「棒」「金貨」「剣」「聖杯」の4つのスートがあり、各スートは1から10までの番号をもったカードと
ペイジ、ナイト、クイーン、キングの14枚のカードで構成されています。
「棒」「金貨」「剣」「聖杯」の4つのスートにもそれぞれ意味があります。
棒は「火」を司ります。一般的なタロットでは「ワンド」や「ロッド」と呼ばれています。
棒のカードがもつ「火」の性質は、「燃え上がる情熱」「直観」「創造性」「強い感情」です。
金貨は「地」と司ります。一般的には「ペンタクル」や「コイン」と呼ばれています。
ペンタクルの場合は金貨ではなく魔除けの護符を指しますが、金銭的な意味合いももつため「金貨」としても問題ありません。
金貨のカードがもつ「地」の性質は、「仕事やお金といった現実的なもの」「安定感」「五感」「堅実」「物欲」と、
4つのスートの中で最も現実的な性質です。
剣は「風」を司ります。一般的なタロットでは「ソード」と呼ばれています。
トランプでいうと「凶札」とされるスペードに当たり、ネガティブな意味合いをもつカードが多いです。
風は空気や音を伝達することから、剣のカードがもつ「風」の性質は、「社交性」「言葉」「知識」「鋭い判断力」です。
剣の研ぎ澄まされたイメージから鋭い意味合いが強まります。
聖杯は「水」を司ります。一般的なタロットでは「カップ」と呼ばれています。
トランプでいうと恋愛関係の意味合いをもつハートのスートに当たり、聖杯のカードも愛情をテーマにしたカードが多いです。
聖杯のカードがもつ「水」の性質は、「他者との心のつながり」「豊かな感情」「慈愛心」「主観的」「過去」です。
タロットカード占いは、大アルカナと小アルカナの計78枚のカードを使いますが、
占いの仕組みを理解するにはカードの正位置と逆位置という考え方が重要です。
正位置とはタロットカードが正しく見える位置、逆位置はタロットカードが上下逆に見える位置であり、
正位置か逆位置かによって意味が変わります。
例えば、大アルカナ22枚で行うタロットカード占いで0番愚者のカードが出た場合、
正位置なら自由や始まりなどポジティブな意味、逆位置なら逃避や無責任などネガティブな意味合いになるのです。
また、タロットカードの仕組みは、自分の潜在意識に質問を問いかけるという考え方が元になっています。
高次の存在に答えを求めるスピリチュアルな占いとは違い、タロットカード占いではカードを通して
自分自身の潜在意識にある答えを引き出すことが可能になるのです。
人間の顕在意識は1割、潜在意識9割と言われており、自分では気づいていない部分が多くあります。
しかしタロットカードは、その潜在意識を顕在化し言語化することが可能です。
カードそれぞれが持つ意味や正位置・逆位置などをしっかり理解することによって、
より正確に自分の潜在意識を引き出すことができます。
隠れている潜在意識をカードが持つ意味によって引き出し、その人の現在や未来を占うことができる。
それがタロットカード占いです。
タロットの起源は古く、最近は世界各地で様々なイラストのタロットカードが生まれ続けています。
そのため現在流通している種類は計り知れません。
多くのタロットから自分に合ったデッキを選ぶのは至難の技ですが、好きだと思うイラストのデッキを選べば間違い無いでしょう。
ここでは現在、世界中で最も利用されているタロットデッキを紹介します。
1909年にアーサー・エドワード・ウェイトが画家パメラ・コールマン・スミスに描かせ、ライダー社から発売されました。
その後発売された多くのタロットデッキがこの神秘主義を取り入れた独特な絵柄を模倣しており、
優しい色調を加えたユニバーサル・ウェイト版といった変形版もあります。
ウェイト版はこれからタロット占いを始める人におすすめのタロットです。
現在流通しているタロットの多くは、このライダー版を原型として模倣作成されています。
したがって、ウェイト版をマスターすることで他の多くのタロットカードを使いこなせるようになるでしょう。
タロット占いでは、質問内容によって「スプレッド」と呼ばれるカードの並べ方を変えて占いっていきます。
スプレッドとは、英語で「広げる」という意味で、タロット占いではカードを特定の形に並べることを指します。
カードを表向きにして並べることを「展開する」と呼び、カードを展開する枚数はスプレッドの方法によって1枚から20枚以上まで様々です。
知りたいことが少ない場合は少ない枚数のスプレッド法を選び、質問に対してさまざまな角度から検証したい場合は、多い枚数のスプレッド法を選びます。
スプレッド法の中で最も簡単な方法がこの「ワンオラクル」です。
1枚のタロットカードで占いの結果を出すことができるため、短い時間で簡単に占えるのはもちろん、
質問に対する答えがイエス、ノーではっきりとわかるのも特徴です。
自分の気持ちや相手の気持ち、目標や計画の見通し、Yes/No占いなど、さまざまな事柄を占うことができます。
占う対象に集中してめくるようにしましょう。
「ツーオラクル」は、2枚のタロットカードを横に並べて占う方法です。
ツーオラクルは、具体的な行動に対して、その行動をとるべきか否か迷っているときに適しています。
1枚目はその行動を取ることによる結果、2枚目はその結果に対する対応法を示します。
できるだけ具体的に行動を思い浮かべてタロットカードを引きましょう。
また、1枚目をワンオラクルの結果、2枚目をその結果に対する対応法として捉えることもできます。
そして、ツーオラクルはAとBという2つの選択肢で迷ってるときにも使えます。
2枚のカードはそれぞれAを選択した場合の結果とBを選択した場合の結果を示します。
「スリーカード」は、タロットカードを3枚並べて、過去、現在、未来について占う方法です。
1枚目が過去、2枚目が現在、3枚目が未来を表しています。
ある事柄について、細部というよりも、全体の大まかな運気の流れを見たいときに適しています。
【昨日・今日・明日】【先週・今週・来週】のように時間スケールを設定することができます。
特に時間の設定しない場合は、前後3か月以内を占います。
過去や現在のカードが、未来に対して警告のメッセージを発している場合もあり、また、未来のカードから現在や過去を振り返ることもできます。
① 占いたい内容を、イエス、ノーで答えられるくらい具体的な質問にします。
② その質問内容にあったスプレッド法を選び、頭の中に質問を強く思い描きながら、クロスの上などでカードをシャッフルします。
③ カードをまとめ、3つの山に分けます。
④ 3つの山を1つにまとめます。
⑤ 各スプレッド法に従い、カードを並べます。
⑥ 出たカードや読み取った意味は、メモしておくといいでしょう。